こんにちは。絵と文のイラストレーター、「さくらみ(さくらみゆき)」です。
こちらでは、イラスト制作風景や、日常の中のやさしい時間、
心躍るひとときを、イラストでお伝えしていきます。
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1月の美術展から(その1)絵身舎利
1月は美術館にたくさん行きました。
どれもそれぞれに良かったので感想を
紹介しますね。


まずは国立西洋美術館(上野)の常設展から。


印象に残ったジョアン・ミロの絵。
面白いでしょ?  

感想は「もはや宇宙人」です。





思えば、このかたの絵については、以前も
マンガにしたことがありましたっけ。


ミロの描く絵は、
人の知識を越えたところにあります。


自由な、子どもみたいな絵でありながら、
徹底してシンプル。


しかもこの絵は大きい。

そして大きい空間によく合う!


人間の知識なんていう、
ちっぽけな範囲を越えてしまった絵は、
何故かもう一度「人間の原点」に戻るんだな…


というような。



国立西洋.jpg


ここ、国立西洋美術館の展示というのは
わかりやすくて、
年代順に並んでいます。


なので、
「宗教画」や「王様の肖像画」という、
ヒジョーにお固いところから始まって、


だんだんと「農民」や「町の人」などが
描かれるようになって、


やがて明るい絵の具を使って、
外の風景が書かれるようになっていって、


絵の主題や書き方が、自由に解放されていく過程が
よくわかるわけです。


木.jpg


だけど、
やっぱりどれも名画だけあって、
優等生でしょ?


ピカソや、
抽象画のパウル・クレーや
カンディンスキーでさえも、


技術的にも、テーマ的にも、時代背景的にも、
ある一人の人間がいろいろ悩んだすえ、
何かの精神的な壁を乗り越えて、
丁寧に極めていった絵という印象です。


でも、ミロのように
人も風景も、突き抜けてしまったというのは、
圧倒的! 


そういう爽快感を感じさせてくれました。








つづいて、東京国立博物館(上野)へ。

平山郁夫展.jpg


こちらでは、ただ今、
(3月6日まで)を開催中です。




みなさん、「絵身舎利(えしんしゃり)」
という言葉をご存知ですか?


私は初めて知ったんですが、
お寺で、仏像などの替わりに、
絵をご本尊に奉ることだそうです。

なので、僧侶の皆さんは、
絵に向かってお経を上げます。


平山郁夫さんはこの壁画を完成させるために、
玄奘法師の足跡をたどって
中国大陸への取材と製作に
20年もの時間をかけたうえ、
献納(無料で奉納)されました。


それが薬師寺の
玄奘三蔵殿の「大唐西域壁画」です。


今回は、本来「門外不出」のその壁画を、
平山さんの取材スケッチや下絵や、
平山さんが守られてきた仏教遺産と共に
見られるという、
たいへん貴重な美術展なのです。


照明もたいへん工夫されていて、
美術館のかたが、
どれほど深い思いでこの壁画を演出されたのか、
打たれるものがありました。




平井さんweb.jpg


私は絵を見たあと、
気付けば
目をつむってもう一度絵を感じるということを
していました。

すると、視界が360度に広がって、
遠く遠くの地平線まで
感じられるのです。



亡き平山さんが、身を投げ打って
書かれた壮大な世界。



素晴らしいという言葉では表現しきれない、
もっともっと深くて敬虔なものがそこに
ありました。


壁画ではないけれども、
仏教伝来の道の最後に書かれたという、
お釈迦さまが弟子に説法をしている絵も
心にし〜〜んと沁みてきました。


この展覧会だけはぜひ、
実物を見ていただきたいな。




夕暮れ.jpg
(まぶしい上野の夕陽)



上野1.jpg


カモメ.jpg


カモメくんも、こうして見ると、
一枚の絵ね(^0^)


さ、1月の美術展案内は↓(その2)へ続きますヨ♪




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