こんにちは。絵と文のイラストレーター、「さくらみ(さくらみゆき)」です。
こちらでは、イラスト制作風景や、日常の中のやさしい時間、
心躍るひとときを、イラストでお伝えしていきます。
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1月の美術展から(その2)MOMAT
四谷シモンweb.jpg
四谷シモン作 「解剖学の少年」


今日は、昨日のつづきで、1月に鑑賞した
美術展をご紹介します。


「珠玉の人形コレクション」展
(2月20日まで)。




ね、みなさん、人形ってどう思いますか? 



…そう、ちょっとこわいでしょ?


自分と同じ、
目と耳が二つに、鼻と口が一つの
「人の形」をしたもの。


なのに、何を考えているのか、
わかるようでわからない。


それでいて、自分のすべてを
見透かされているような…。


何も言わないのに、
何か言っているようにも見え、


そんな存在に対峙するときの、
ふしぎな胸の高鳴り、緊張感。


もういろんな気持ちがあふれて
きちゃうわけで、
まさにそれが
人形の魅力なのかもしれません。


また人が心をこめて丁寧に作った
「人の形をしたもの」の、
気品、妖しさ、美しさ…

それらをリアルに感じ取るという、
ちょっと他ではできない体験が、ここでは
できちゃいます。


まさに体験型美術鑑賞の
珍しい展覧会という感じ。


工芸館.jpg

工芸館は、ご覧のように美しい建物

あとでご紹介する国立近代美術館と一緒の
鑑賞券で廻ることができます。



じつは、この建物には想い出がありまして。

私が子どもの頃、この建物は
半分壊れかかったまま放置されていて、
北の丸公園に父と兄と遊びに行くと、
芝生の向こうにいつも、そびえたって
見えていました。


半分崩れかかっている洋館というのは、
子どもには、こわいものです。


兄はそこへ、
「立ち入り禁止」の鎖を乗り越えて、
「あの館に忍び込んできたぞ!」と言っては、

「床に目玉が落ちてて、
 ぎょろっとこっち向いたんだ!」とか、
「髪の長ーいおばあさんがいて、
 振り向きそうになったから帰ってきたよ!」とか、
まことしやかに話すので、
私はそのたびに怯えてぴゃーぴゃー泣いて
いましたっけ(^m^)
フフフ、覚えているかな、お兄ちゃん。

だから、今でもこの館の中に入ると、
余計にドキドキしちゃうんだよネ〜




さて、ちょっと横道にずれましたが
本題に戻って、
つづいては京橋の美術館をご案内しましょう。

ブリヂストン.jpg


ブリヂストン美術館(京橋)。

京橋というのは、日本橋と銀座の中間くらいで
東京駅の八重洲北口に近い場所です。


美術館は、中央区を周回している江戸バス
(100円)のバス停前にあります。


(4月16日まで)を開催中。
小さめの美術館ですが、
国立西洋美術館に、勝るとも劣らない充実ぶりで、
名画をたっぷり鑑賞できますよ。



この美術展も国立西洋美術館と同じく、
絵が年代順になっていて、
テーマや技術が、
だんだん自由になっていくようすが
よくわかるのですが、

マチスやモディリアーニのような絵は
時代が許してくれるまで、やっぱり世に出るのは
難しかっただろうなあって
あらためて感じました。


マチスも、モディリアーニも、
省略された表現によって
余計に個性が際立つ絵で、
現代の私たちから見るとすごくいいでしょ?



でも、「暗くて重たいテーマを、
しっかりした技術でかきこなす」という
宗教画を中心とした細密画が喜ばれていた、
古い時代には、
やっぱり到底受け入れられない絵
だっただろうなと思うのです。


そこから、徐々にいろんな精神的解放や、
画材の進化が進んでいって、
明るい絵を描く印象派の時代があって、
その土台があったから、マチスや
モディリアーニも生まれることができた。


今の時代で言うと、
フランスのベルサイユ宮殿に
村上隆さんの作品が飾られたことに
賛否両論あったのと、
同じような価値観のぶつかりあいが
各時代にも常にあったわけです。


アニメ文化が台頭する前には、

紙媒体のマンガ文化が不可欠であり、

そのマンガも、登場したての頃は、
文化としては認められない時代が
あったわけで、


それでも、こうしてだんだんと
文化の多様性が広がってきた歴史を見ると、


これから先も、私たちの想像を越えたところで
文化は広がっていくんだろうなって
予想ができて、
実にいいなぁって思います。


人間の未来がちょっと楽しみになってきます




日本画コーナーもよかったですよ。
私は、藤島武二さんの「黒扇」の絵に
まつわるエピソードが
すごく気に入っちゃった

美術館を出てからも、思い出すたび
ずっとニンマリしていました。

人間っていいなあって思える
エピソード。

そう、一枚の絵にこめられた、
人間くさいエピソードにふれるたび、
美術展めぐりはぐんと楽しくなる(^0^)


ブリヂストン美術館の解説は、
わかりやすいうえに長文なので、
観客にとってはおいしいです♪

照明も明るいので読みやすいしネ!

ひとつひとつの作品にかける愛情がよく
伝わってくる美術館ですよ。



さて、長い美術展談義となりましたが、
いよいよ最後にご紹介したいのが

近代美術館.jpg

国立近代美術館(竹橋)
The National Museum of Modern Art, Tokyo
略してMOMATです。


ちなみに、
ニューヨークの近代美術館もMOMA(モマ)。
日本では、最後にTokyoのTを付け足して
差別化していますが、ここはニューヨークの
モマに引けをとらない、日本の誇るべき美術館です。


一階から四階まで、
た〜っぷり名作を鑑賞できて、
レストランは眺めも味もgood!

静かだし、和めるし、美しいです。


ただいま、「日本画の前衛」展と
開催中(2月13日まで)。
冒頭にご紹介した「人形展」を開催中の
工芸館にも一緒の券でまわることができます。


興味深い作品がたくさんあって、
私も時間をかけて見入ってしまったのですが、
その中でも、
最も感じ入ったのは、やっぱり…



  東山魁夷。



東山魁夷web.jpg



見た瞬間、こころがスーッと静まりかえって
いきました。




昨日ご紹介した平山郁夫さんの
東山魁夷さんといい、
日本画の素晴らしさを、1月は
たっぷり味合わせてもらった気がします。


  楽しかった



会期は、気付けばあっと言う間に
終わっちゃうものなので、
どうか皆さんも時間のしっぽをつかまえて、
ぜひ、気軽に鑑賞してみてくださいね。


MOMATなら、
18才以下と65才以上は無料。
金曜日は、夜7時半まで入場できます。


ちなみにMOMATの次回の特別展示は
岡本太郎さんですヨ〜。うくく♪






JUGEMテーマ:美術鑑賞


竹橋の国立近代美術館は東京でももっとも好きな場所のひとつです。
行きたくなっちゃった!
大向上札けいた | 2011/01/30 20:01
先週、上野の国立西洋美術館へ行きました。
1年振り大好きな絵たちとの再会を喜んだ次第です。
大阪からの日帰りでしたが、ブリジストン美術館にも足を伸ばせばよかったかなあ(笑)
G.RONDO | 2011/01/31 15:14
G.RONDOさん
ステキなブログですね〜!
そして、国立西洋美術館の記事も拝読しました(^0^)

私も「自画像」の絵がとてもいいと思いました!
「悲しみの聖母」もステキでした。
ラピスラズリの絵の具は、あんなに美しく発色
するんですね。

次回東京にお越しの際は、ぜひ、ブリヂストン
美術館にも足を運んでみてくださいね!
展示内容は変わっているかもしれないけど、
きっとG.RONDOさんもお好きな美術館だと思いますヨ!
さくらみゆき | 2011/02/05 19:51
大向上札けいたさん

>竹橋の国立近代美術館は東京でももっとも好きな場所のひとつです。

わーい♪同じ気持ちの人がいてくれて、嬉しい〜♪
会期中の展示もおすすめですよ!ぜひぜひ
行ってみてね!
さくらみゆき | 2011/02/05 20:00
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先週、東京IJT(国際宝飾展)の前に上野の国立西洋美術館へ行って来ました。 丁度1年前は、世界遺産登録の為の調査中という事で、一部の作品は見る事が出来ませんでした。名作が揃ってる宗教画が全く見れずショックでしたが、無料だったっけ 入場券の裏に「他のお
東京上野 国立西洋美術館 | 宝石  〜この愛すべき大地からの贈り物〜 | 2011/01/31 15:15