思っただけで、たどり着く
2011.07.29 Friday
夜まだ早い、うす闇の中、
何台もの車が、一斉に
ビュンビュン走って行く風景を見て、
ふと、なにか、妙なものを見ている感じになった。
あの車って、どれも、
一台一台が、人の意志で動いているんだ…
エンジンが車を動かしているんじゃなくって、
あくまでも、誰かが、
「歩くのよりは圧倒的に早く、
○○という場所に
たどり着きたい」
という意志で、動かしているのだ。
「車よりも、もっと効率的に、一直線で
遠くまで行きたい」
という意志を、たくさん束ねたら、列車や
新幹線ができて、
「いっそのこと、
障害物も摩擦もない所を通って、
もっと遠くまで行っちゃいたい!」
という意識を、たくさん束ねたら、
飛行機や旅客機ができたのだ。
いずれにしても、
思っただけで、たどり着くなんて
すごいことを、
人間は簡単にやっているよ。
それはかつて、昔の人が、
どんなに夢見ても
できなかったことなのだ。
でも、いろんな準備が整って、
あるとき、すべてのタイミングが
パチンとかみあって、
それを可能にした人がいたのだ。
たくさんの「こうしたい!」という意識を
束ねる所がミソで、
今あるものを上手に使って、
それを実現した人が、大金持ちになるのかな
と、ちょっと下世話なことを思った。
と…ここで終わってもいいのだけど、
今日はもうちょっと書きます。
その翌日、軽い頭痛に悩まされながら
道を歩いていたら…
向こうから、赤い靴の女の子が、
お母さんと手をつないで、
ヨチヨチ歩いてくるのが見えた。
文字通りの、ヨチヨチ歩き。
「そこまで上にあげる必要はないよ?」
というくらい、
足をつっぱらからせて、
それはもう一生懸命、ヨチヨチ、ヨチヨチ
歩いてきて、
顔はもう、満面の笑み!
道ばたの石、雑草、ゴミ…なんでも、
小さな指の先につまんで見せて、
ん〜、楽しそう!
もちろん、全然前に進まないから、
お母さんはちょっと困ってる。
でも、でも、
…なんて可愛いんだ!!!
なんで、あんなに嬉しそうで
そして、なんであんなに
「生きている!」って感じなんだろう!
ついさっきまで頭痛で曇っていた私の心は
一瞬にして、パアッと明るくなって、
世界がまるで違って見えた。
ヨチヨチ歩く姿だけで、
人を元気にするなんて、
子どもって本当にすごいや!って思った。
子どもにとっては、
どこまで遠くに行けるかなんてことは、
まるで関係がないのだ。
もちろん、だからと言って、
車や電車に乗る大人が、窮屈で
焦っててかわいそう…
だなんてことは思わない。
でも、あの嬉しい!っていう感じ!
あれだけは、
子どもに学ばなきゃいけないなあ。
思っただけで、たどり着けるなんて、
大人は、すごい自由を手に入れたのだ。
難しい顔して、
あれこれ考えながら行くよりも、
まっすぐたどり着いて、
子どもみたいに、笑えばいいよ。
JUGEMテーマ:つぶやき。