こんにちは。絵と文のイラストレーター、「さくらみ(さくらみゆき)」です。
こちらでは、イラスト制作風景や、日常の中のやさしい時間、
心躍るひとときを、イラストでお伝えしていきます。
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新宿市ヶ谷の縄文人
新宿歴史博物館_1.JPG

今から歴史をさかのぼること、
約2千年前、日本には
「弥生人」が住んでいました。

弥生人から現代人になるまでを
ざっとおさらいしてみると、
--

稲作が始まって、
土地争いが起こり、
階級社会が生まれ
文字が出来て法律が整えられ、

古墳時代から飛鳥、奈良、平安、
鎌倉、室町、安土桃山時代まで、
群雄割拠し、長い時間をかけて
何度も領地戦いや
政権争いをすることで
だんだんと拡大・統一され、
道も整備されてゆき…

やっと江戸時代になって
国がひとつになって安定します。

--

300年後にもう一回、
天下二分の戦いがあって維新を迎え、

その後、軍国主義になって、
八紘一宇、
海外への拡大政策が取られるも、
太平洋戦争で負け、

--


敗戦から立ち上がった勢いで、
バリバリ働いて、
経済成長期を迎えるも、
やがてバブルがはじけ、

今は情報化社会になり、
初めての少子高齢化時代を迎えています。

そんな沢山のことが
ぎゅうっと凝縮された二千年間…


その弥生時代の前に「もう一つ」2千年を
足してみてください。

それが「縄文時代」です。

そう、縄文時代とは、
2千年も続いたとっても長い時間
を指しているんですね。


そんなはるか昔に生きていた
ご先祖さまたちのことを、
正確に知ろうとするのは
なかなか難しいことです。


縄文時代人の骨でも、いっぱい
残っていてくれればいいんですけど、
骨って結構、簡単に溶けて
土に還ってしまうんですね。


そりゃそうですよネ、
そうじゃなきゃ、今ごろ足元は
人間のみならず、
恐竜や動物の骨だらけで
足の踏み場もないはずです。


逆に言うと、
江戸時代辺りのご先祖さまたちの骨は、
まだ足元にゴロゴロ積み重なって
いると思われます、
気付かないだけで…


とにかく、そんなわけで、
東京の市ヶ谷、外苑東通り沿いから
2012年11月に人骨が発掘されたときは、
「すわ、殺人事件か?!」
と大騒ぎになったわけです。


東京の地形図
縄文人_3.JPG

図の右下に皇居のお堀の
水路が見えますね。


その皇居の左上を拡大すると…

縄文人_1.JPG
はい、見えてきました。
この辺りが人骨が見つかった
外苑東通りです。


縄文人_7.JPG

そう、その骨は、なんと
縄文人の骨だったのです。

これはすごいことでした。
関東ローム層と言われる、
酸性の土壌で、骨が残るのは
大変なことです。

しかも、ほぼ完全体の骨が
いくつも。

プロの目からは、一発で縄文人と判明しました。



「おどろきの東京縄文人」瀧井宏臣著

この本は、昨年読んだ本の中で
もっとも沢山付箋がついた本、
つまり、もっとも面白かった本でした


お世話になっている出版社さんの住所に
近いこともあり、読んだあとは
コーフンして、社長さんにも
本をおすすめしちゃいました


調査がある程度まとまったら、
展覧会をするということで
「いつかな、いつかな〜」
と楽しみにしていたのですが、

このたび、東京や江戸に大変詳しい
黒田涼さんという作家さんの
Twitterとブログで開催を知り、
早速私も行ってみました♪



(撮影は、フラッシュを焚かなければ
 オッケーとのことです)
縄文人.JPG

うわー、発掘されております!


縄文人_8.JPG

発掘されております!


縄文人_4.JPG


…すばらしい!


縄文人_2.JPG



谷筋というのは、
谷に降りれば水もあるし
台地で見晴らしもよく、
(富士山も見える♪)

ここは海にも近いし、
(皇居の辺りがその頃は海だった)
山の幸も豊富、

つまり、ご先祖さまたちにとって、
この辺りは
とても住みやすい環境だったようで、
いろんな時代の遺跡が
わりとよく出てくるんですって。



なかでも、
「12号」とネーミングされた
こちらの人骨

縄文人_11.JPG


マイルカのあごの骨を
縄文人_5.JPG


縄文人_6.JPG

腰の飾りにしていたそうで、


縄文人_39.JPG
(腰につけた飾り)

かなり力のある、リーダー格の
男性だったようです。


縄文人_14.JPG


え!?頭に陥没のあと?

縄文人_12.JPG


縄文人_13.JPG

なるほど!
骨折して、その後
自然治癒したことまで、
バッチリわかっちゃうんですね。


縄文人_15.JPG

身長は161.2センチ。
年齢は40歳代。


このお顔が、
骨に沿って、丁寧に
復元されたのがこちらです。

縄文人_17.JPG


縄文人_16.JPG


この彫りの深さ!
俳優さんになれますね。

沖縄の人や、
北海道のアイヌの人たちの
お顔に近いでしょうか。

弥生人系鼻ペチャの
私はちょっと憧れます。


骨のミトコンドリアからDNAを調べてみると、
母方のルーツだけがわかるそうで、
シベリア南部のバイカル湖系の
人種にたどり着くそう。

ふ〜む、言われてみると、
シベリア系な感じかも…


縄文人_28.JPG


ちなみに、骨からコラーゲンを
取り出して、
「生きていた最後の10年間に
何を食べていたか」まで
わかっています。


山の幸は、イノシシ、イモ、ドングリ
海の幸は、シジミ、ハマグリ、
マダイ、ニシン、アジなど。
わりにバランスの良い健康食ですね。


(私たち現代人の骨のコラーゲンには
 2千年後、
 何が残って出てくるんでしょう?
 ちょっと恐ろしい気もする!?)


床には、
お墓の実物大の見取り図が…縄文人_29.JPG

実は、これはお墓ではなく、
竪穴式住居のあと、
そのままなんです。


男性は、亡くなったあと、
住居の真ん中に
横たえるようにして
埋葬されたと考えられています。

縄文人_32.JPG

この骨と家の上には、
そのあとの時代の縄文人骨が
たくさん発見されていて、
それはみんな、仰向けで頭が東向きなんだそう。


つまり、あるときから、
仰向けで頭を東に向けて葬るルール(まじない)
が生まれたんでしょうね。


ほかにも、いろいろ
面白い発見が紹介されていましたが、
私が心惹かれたのは、
やはり復元のようすでした。


縄文人_27.JPG


縄文人_19.JPG




縄文人_21.JPG





縄文人_26.JPG



縄文人_25.JPG
プロはすごい!

…とおもわず唸る、技術力。


中でもこの

縄文人_24.JPG

スケッチが素晴らしい!



復元の過程と内容は、
前述のこちらの本
に詳しいです。


知る人ぞ知るプロたちが、
運び込んだ骨から
丁寧に泥をこそげ落とし、

立体化し、

ときには白熱した議論を
闘わせながら、
どの系統のどんな顔に復元していくか、
衆知を集めて復元されていった様子が
よくわかって感動します。



縄文人_40.JPG

まとめの解説にはこんな言葉が。

「怪我や病気を負いながらも、
 人生の様々な場面をくぐり抜け、
 次第にリーダーとしての威信を
 獲得していった人物像が伺えます」

いいですね〜、
この一言に、人生の厚みが
出てますよね。


そんなわけで、新宿縄文人展、
プロの力の集大成に唸る、
深〜い内容となっております。
新宿歴史博物館.JPG

何より、縄文人の骨と
直接対話できるのは、
めったにないチャンス!

開催は、新宿歴史博物館で
5月6日(水)まで。
9:30〜17:30(入館17:00まで)


この連休に、お時間があったら
ぜひぜひ、
足を伸ばしてみてくださいね!

常設展示も充実していて面白いですよ〜。



JUGEMテーマ:歴史


こまめ君、見参!
 
福島市「寿建設」さんのキャラクター、
こまめ君のイラストを何点か描かせて
いただきました


納品した三日後には、
もう現場で使ってくださったそうで、
上記の写真を送ってくださいました


嬉しいな〜♪


みなさんが、もし路上で見かけることが
あったら、ラッキーデーの始まりに
なるかも!?



ちなみに、こまめ君は、
クマでも、犬でもありません。


「もぐら」です


もともとは寿建設の社長さんが
ご自身で作られたキャラクターです



しかし、
社長さんのユニークで味のある
こまめ君に比べると…

私のは、ちょっとお行儀がいい
こまめ君になってしまったかナ!?

でも、自分でも
とても気に入っています

これから、
いろんな場所に出没するであろう
こまめ君、どうぞ楽しみにしていて
くださいね!


名前の由来がまた良くて、
会社の行動原点「こまめ」
(すぐにやる、きちんとやる、
ずっとやる)から来ているんだそう


確かに、社長さんも、社員さんも、
ユニークで、「こまめ」!?



こまめ君、これからも
現場を全力で見守ってね


JUGEMテーマ:福島県何でも情報
普段忘れている心の内があらわになること





しかし、衣替えをするまで、
昨年、自分がどんな服を着ていたのか
ほとんど忘れていますね


あと、押入れや
戸棚の中身も忘れている


…というわけで、
年に2回、衣替えの時期に
思い出すのがこれなんです



私はかなり思い切りよく、
物を捨ててしまう方で、


家が狭いからというのも
あるのですが、


戸棚の中も、家の中も、
できるだけ空間がぽっかりと
空いているのが好きなんです



で、その
ぽっかり空いた戸棚の空間に
最後に残っていくもの…


それが私の場合、
「箱」なんです


空っぽの箱



もちろんどんな箱でもいいと
言うわけでは決してなく、

自分好みの色、形、手触りなど、
あるデザイン基準をパスした箱だけが
残っているわけですが、


普段は全く忘れていて、
戸棚を開けると、いっぱい空き箱が
連なっているわけです


見た瞬間「わ〜い 嬉しい


…と思うならよいのですが、
実は一瞬、われながら
なんとも言えない気持ちになります



だって、もし私が突然死して、
残った家族が戸棚の中を見たら、

「あれ? 箱がいっぱいある。
 一体何が入っているんだろう?」

と思うに違いありません


でも、いざ開けて見ると、
中身は空っぽ…


空っぽの戸棚を埋める、
空っぽの箱たち…


一体どれだけ、空っぽなんだ!?


いや、そもそもそれは
空っぽと言えるのか?


空っぽにはなりきれない、
何かを表しているのではないか?



…おっと!
どうかそれ以上は分析せず、
そっとしておいてくださいませ


なにしろ、これは
ココロに直結するお話


これ以上進むと、
箱から小さいおっかなオバケが
出てきちゃうかもしれませんのでネ



(ハナミズキ)


ふ〜、心の話はこわい、こわいフフフ



ちなみに
あなたの戸棚には…

何が入っていますか?





ぷちトリップ予告編
今日は、念願だった、
外苑東通り沿いに住んでいたという
縄文人(全身の人骨が出土)
に会ってきました




そして
帰りは内藤新宿を通り


停車場から
都電に乗って





 
金子さんちにお邪魔しました


お勝手を覗くと、
今まさに夕餉の支度の
まっ最中

お芋をふかす
いい匂いがします



ボーン、ボーン…(柱時計の音)

夕食にもちゃっかり
およばれしちゃいました




そして最後に
ロマンスカーに乗り


運転しながら帰ってきました!?







ということで今日の気分
  ↓

楽しいぷちトリップだったなぁ…

大満足です


また、少しずつ、
ルポにしてご紹介してゆきますね!



そうそう、ところで、
例のお堀端の八重桜



こちらは
どうなっているかと申しますと

あ…!




ハイ

立派なぼんぼりと
なっておりま〜す



土手は桃源郷のよう




はー…

ずぅ〜っとこれが
見たかったんだ…




こちらも、順次
アップしてゆきますネ


以上、今日は予告編でした♪





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花の宴のそのあとも…

あれほど大量にあった桜は


もうみんな
花びらになってしまった



桜2_6.JPG






桜2_1.JPG






桜2_12.JPG

最後のひとひらを
風に載せる瞬間まで、
この可憐な風情


今、ピンクの花を
手放した樹の内側では、
緑の葉っぱがぎゅっと丸まって
控えているのかな





そよそよそよ…

桜2_4.JPG



桜2_5.JPG



いいえ、
桜2_7.JPG



まだまだ!


桜2_17.JPG

といわんばかりに
今、一番見頃を迎えているのは、
枝垂れの桜たちです


桜2_16.JPG





桜2_10.JPG




桜2_19.JPG



桜2_11.JPG


菜の花や


桜2_22.JPG


しゃくなげは


桜2_20.JPG



桜2_21.JPG

ボンッ ボンッ ボンッ

と、何だかものすごく元気








マスクもまだ取れぬうちに
サングラスが必要になるとは、

こちらは
ミもフタもハナもありませんが、
致し方なく…



そんな私が今一番楽しみに
しているのは

桜2_13.JPG



桜2_3.JPG


咲き始めたばかりの
八重桜です

これが見事な
鞠型のぼんぼりになる頃、

また桜中継しようっと



オマケ:
寄り道〜♪
ウフッ

やっぱり最後は
花よりダンゴでした




 
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東北食べる通信「ヤリイカ」よめこ号掲載♪
やりいか.JPG
秋田県八森の漁港から、採れたて
新鮮「ヤリイカ」が届きました



ヤリみたいにとんがってるから、
ヤリイカというそうです

よく知っているスルメイカより、
足はかなり短い感じ



でも、このお目目を
ご覧くださいな!

やりいか_2.JPG
ギョロリ♪

新鮮です!!


載っていた「さばき方」にしたがい、
まずは軟骨に沿ってピーっと
胴を切り、軟骨を取り出します


出てきたのは、
嘘みたいに三角の
シャープな軟骨…
やりいか_4.JPG
プラスチックは、イカの軟骨に
ヒントを得て作られたって
知ってましたか?


…というのは真っ赤な嘘です
ゴメンなさい

でも、そうとしか思えないほど
感触も透明さも、
まるでプラスチック!

やりいか_7.JPG
採れたては内臓も
透き通っているんですね


やりいか_6.JPG
皮もスルーッと剥けました








教訓:イカをさばくなら、
割烹着を着よう!



ちなみにこのドットは、スミ袋が
破れて飛び散ったのではなく、
(スミ袋は丁寧に取ったので)

お目々から飛び散ったスミ汁?
だったような気がします

(すぐに洗濯&ゴシゴシしたので
 事なきを得ました)



そして…
やりいか_9.JPG
ジャーン

できた♪できた♪
私にもできました♪

おいしそ〜〜〜っ!!

さあ、いざ、イカ刺しをば…




しかーし!

直前になって、ワサビ
冷蔵庫にないことが判明


しかも胴体をさばく際、
念のため光に透かして、
アニキサスの幼虫がいないか
チェックするのを忘れて
しまいました
(↑お刺身のときは要チェックだそう)


…うーん、どうしよう…


もっと細かくしちゃう?
(カットすれば死んじゃうらしい)


でも、せっかくの新鮮なヤリイカ
あんまり細かくしすぎてもなあ



…迷って


…迷って…



えーい!




バター炒めにしちゃえ♪



めちゃウマでした〜〜〜っ


長いこと食べてなかった
イカのコクのようなものが
身にしみる〜〜〜


一緒に作ったトマトリゾット
にも、バター炒めで残った
イカのうまみ汁をたっぷり
入れて


イカにとっぷり浸った
幸せな夕食でした


さて、今回のヤリイカは
やりいか_12.JPG


やりいか_18.JPG

秋田県の八森漁港の
山本さんと、そのよめこさんから
「東北食べる通信」を通じて
届いたものです


八森漁港ってどこ?

というの方のために、
地図を書いてみました

青森県の県境にかなり近い
北のほうなんですね



一緒に届いた新聞の中には、
編集長自らが取材された
漁師山本さんの人生やメッセージ、
おいしいレシピやイカの豆知識、
八森のお魚カレンダーなど、
盛りだくさんの情報が…

やりいか_21.JPG


それにプラスして、
今回は



お!



おおお!



そうなんです

私さくらが、
ライターさんの取材原稿を元に、
漁師ご夫婦のコミックを
「よめこ目線」で
書かせていただきました



ギャグのようなエピソードは
もちろん、
底引き網漁師の旦那さんのお仕事が、
危険と隣り合わせであることなど、
よめこさんの言葉はリアルで、
私もとても勉強になりました


ああ、遠目でしか
お見せできないのが残念デス

こうなったら皆さんも、もう、
お取り寄せするしかない!?


(今までの号の立ち読みもできます)


そして、よめこさんは、
八森漁港での日々と情報発信を
ブログでアップされています

大人気ブログですヨ
こちらもぜひチェック!



しだれ桜.jpg


は〜、それにしても
ヤリイカ、おいしかったなあ…

危険を承知で大海に乗り出し、
私たちの食卓まで新鮮なお魚
届けてくださる漁師さんに
あらためて感謝です



JUGEMテーマ:グルメ